【展覧会】シュルレアリスム100年記念特別企画 福沢一郎にとってシュルレアリスムとは何だったのか 5/9-6/8



このたび、福沢一郎記念館(世田谷)では、展覧会「シュルレアリスム100年記念特別企画 福沢一郎にとってシュルレアリスムとは何だったのか」を開催いたします。

 福沢一郎は、「日本における本格的なシュルレアリスム絵画の紹介者」と評されてきました。もちろん、彼が昭和初期の前衛絵画、特にシュルレアリスム絵画の展開にたいへん重要な役割を果たしたことは事実で、その足跡は無視できないものです。

 しかし、彼はシュルレアリスムというフランス発の芸術思想、そしてそれに共鳴した芸術家たちの運動を、そのまま日本に移入しようとしたわけではなく、またその思想や運動に全面的に共感していたわけではありません。

 では、彼にとってシュルレアリスムとはいったい何だったのでしょう? 単なる一過性の現象にすぎなかったのでしょうか? あるいは、それ以上の重要な意味をもって、彼の画業に影響をあたえ続けたのでしょうか? そして、福沢にとっての「シュルレアリスム」理解とそれに基づく制作や論評は、同時代の美術の動向にどのように作用したのでしょう?

 この展覧会は、福沢一郎のいわゆる「シュルレアリスム絵画」を展示するほか、日本のアートシーンに衝撃をあたえた「第1回独立美術協会展」の出品作の複製パネルや、未公開の福沢旧蔵文献資料などを展示し、彼の考える「シュルレアリスム」、彼が「シュルレアリスム絵画」で実現したかったこと、そしてそれらの意味・意義をさぐるささやかな試みです。


《蝶(習作)》 1930年

《教授たち―会議で他のことを考えている》 1931年

《水泳群像》 1935年(複製パネルを展示予定)

会 期:2024年5月9日(木)―6月8日(土)の
    木・金・土曜日 13:00 -17:00(入館は16:30まで)
    ※ 5月25日(土)は講演会を聴講される方のみの観覧となります 
観覧料:300円


※講演会開催のお知らせ

「シュルレアリスムと福沢と日本の前衛」

全国3会場を巡回している展覧会「シュルレアリスムと日本」の企画者であり、日本のシュルレアリスム絵画の先駆的研究者のひとり、三重県立美術館館長の 速水豊氏 をお招きし、日本の前衛絵画の展開について、独自の視点でお話いただきます。

日時:2024年5月25日(土)14:00-15:30
講師:速水 豊 氏(三重県立美術館 館長)
会費:1,000円(観覧料込)
定員:先着30名様(定員になり次第締め切ります)

お申込はGoogleフォームにて承ります(5/9より)。
【5/13】定員に達しましたため、受け付けを終了いたしました。
たくさんのお申込ありがとうございました。


【展覧会】PROJECT dnF 第10回  清水香帆「漂う光」アーティストコメント

《閃光》2022年

清水香帆 アーティストコメント … 往復メールから

2022年12月〜2023年3月
ききて:伊藤佳之(福沢一郎記念館非常勤嘱託(学芸員))


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清水香帆(しみず・かほ)
東京生まれ。2012年女子美術大学大学院美術研究科博士前期課程美術専攻洋画研究領域修了(福沢一郎賞)。2013年「第1回損保ジャパン美術賞 FACE2013」入選、「トーキョーワンダーウォール公募2013」入選。2015年「群馬青年ビエンナーレ2015」入選。2016年「シェル美術賞展2016」入選。
近年の主な個展:2020年 「辿る先」 Creativity continues 2019-2020(Rise Gallery、東京)、2022年「柔らかい波」 Creativity still continues (Rise Gallery、東京)。近年の主なグループ展:2020年 「松本藍子+清水香帆」Creativity continues 2019-2020/「松本藍子+清水香帆+江原梨沙子+井上瑞貴+吉田秀行」Creativity continues 2019-2020(いずれもRise Gallery、東京)/「Collaboration Project Vol.3 MASATAKACONTEMPORARY+RISE GALLERY」(Masataka Contemporary、東京)。
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展示風景

タイトル「漂う光」について

—- まずは、福沢一郎記念館で個展を開催した、率直な感想をお願いします。

清水 今回、過去作と新作を同時に展示させていただいたのですが、実は今までそのような機会は殆どなく、自分にとって新鮮な体験となりました。 記念館は大学院生の時にはじめて訪れたのですが、高い天井に明るい光、木目で構成された内装が印象的でとても素敵な場所だと感じていました。その後、記念館でPROJECT dnFの企画がはじまり、いつか自分も展示させていただけたら…と密かに思っていたので、お話をいただいた時は素直に嬉しかったです。

—- そう言っていただけて、うれしいです。やはり、当館での展示を意義深いと感じてくださる方にこそ、福沢のアトリエを使っていただきたいと考えておりますので。 さて、これまでの個展は、主に新作の発表の機会としてらっしゃったのですね。今回、新作と過去作を取り合わせた展示づくりをしてみて、例えば作品選びのポイントなど、考えたことや意識したことがあれば、教えてください。

清水 作品一点一点の存在だけでなく、作品同士の関係や差異によって見えてくるものがあると思いますが、今回過去作を選ぶにあたって、朧げでも点と点が繋がるような、あるいは言葉には出来ずとも何か漂うものを掬いとることができるような構成にしたいと考えました。
個展タイトルが『漂う光』でしたが、実際に展示した作品も、時に距離や奥行きを飛び越えて眼前に迫ってくる『光』という存在を意識したものが多かったように感じています。

—- そうそう、「漂う光」という個展タイトル、とても気になっていました。ここ数年の清水さんの個展タイトルをみると、「波」とか「境」あるいは「かたち」ということばが出てくるので、描き出す形象というか輪郭というか…そうしたところに意識が向かっているのかな、と思っていたのです。今回は、光というかたちのないものをテーマに掲げていらっしゃる。しかも「漂う」という、ちょっと不確かな印象をもつことばで修飾しているところが、今までとずいぶん違っているように思いますが、ご自身の意識はどうですか?
今回のタイトルを「漂う光」とした理由とあわせて、教えてください。

清水 伊藤さんにご指摘いただいて、いま気づきました(笑)自分では光が[かたちのないものである]と意識していなかったようです。話が少し変わりますが、私は生まれつき強い飛蚊症なんですね。
 ※参考:「飛蚊症とは」(参天製薬HPより)
なので、視界には常に薄暗い影が無数に漂っているんです。明るい場所や真っ白い壁面は影が露骨に見えるのでかなり辛いのですが、そのように見ること(光を感じること)は自分の中の影の形を感じることでもあり、光という存在も私の中では形体と繋がっているのかもしれません。光が実体のないものだとは分かっていても、浮かび上がるようなもの、捉え所のないもの、そんな[存在や形]であるようにどこかで考えている。ですから「漂う光」というタイトルも、「漂う」という揺れ動くような、曖昧に滲んでいくような感覚と、実体のない存在でありながら、私にとっては形体や距離を想起させる両儀的なものでもある「光」を合わせたものになりますね。
何故このタイトルにしたのかという点については、今回の展示作品や会場を考えた際にしっくりきた、というのが正直な気持ちです。


展示風景

—- なるほど! ご自身のなかでは「かたち」や「境」と、「光」いうテーマは一貫したものだったのですね。
そういえば、清水さんの作品にあらわれるかたちは、どんなものであれ、くっきりとした輪郭線や、強烈な明暗のコントラストを伴わないですよね。輪郭や陰影でかたちの強さを出すのではなく、むしろ色彩の対比とか筆のストロークとか…そんなものが、かたちの存在感を生み出しているというか…そんなふうに、私などには思えるのです。ご自身ではどのように捉えていらっしゃるのでしょう?

清水 そうですね。伊藤さんの仰る通り、輪郭線や強烈な明暗を使用することは少なく、色彩の対比や筆致で形や空間を存在させたい思いが強くあります。感覚的なこともありますが、やはり目指したいものが具体的なものごとや現実の抽象化ではないという点が一番の理由かもしれません。色やストローク、物質感やタッチ。そういったもので形体の浮遊感や距離感等、未知なものへ近寄りたいという感情で絵に向き合っています。


描き続け、画家となる

—- ではここでちょっと話題を変えまして…。絵を描くことには、ちいさな頃から興味を持っていらしたのですか?

清水 はい、絵を描くことや物を作ることはちいさな時から好きでした。ただ全然上手ではなかったです。

—- でも、美大を受験して、画家を目指してゆかれたのですから、好きなことをずっと続けておられるわけですよね。清水さんが画家を目指そうと思ったのは何時頃でしょうか? また、何かきっかけがあったら教えていただけますでしょうか。

清水 そうですね。地元の絵画教室に小学生から高校生まで通っていたので、ずっと絵は描き続けていました。
ただ画家を目指しはじめたのは大学生の後半です。卒業制作で自作について深く考えるようになったり、作品を発表する機会をいただくにつれて作家として活動していきたいという気持ちが強くなりました。

—- 絵画教室に通っていた頃に影響を受けた人、あるいは出来事などあったら教えてください。例えば絵を描くことや画家として生きることなどについて…。

清水 やはり教室の先生ですね。抽象画を描いている方なのですが、展示も拝見していたので作家活動についてなんとなく触れることができましたし、抽象画を見ることや描くことに抵抗がなかったのもその先生の影響かもしれません。

—- 抽象形態へとむかう素地は、子供の頃から形成されていた、ということですね。

清水 はい、そう思っています。

展示風景

—- 大学生の後半、作品発表の機会が画家を目指すきっかけのひとつになったというお話ですが、それはどんなものだったのでしょう? 個展とかグループ展とか…。また、そのときにどんなことに気づいたり、考えたりしたか、よろしければ教えてください。

清水 特に印象残っているものは、院生の時に参加させていただいたグループ展です。他大学の院生の方との3人展だったのですが、各大学の先生が推薦してくださった院生の展示だったこともあり、たくさんの方が作品を見に来てくださいました。そこで色々な方と話して自分の絵の弱さを痛感しました。勿論嬉しかったこともあったように思うのですが、あまり覚えていません。もっとどうにかよい絵を描きたい、もっと勉強したいと思ったことを覚えています。それ以降も制作する度、展示する度そんな風に感じており、気付いたらここまできたという気がします。「画家になろうと思った」出来事があったというより、絵を続けていたら画家になっていたという感覚かもしれません。

—- 2011年の展覧会「Switchers 3×3」(藍画廊)ですね。このとき清水さんを推薦なさった中村一美さんも、動きのある色鮮やかな抽象形態によってダイナミックな画面をつくる方ですよね。
中村さんの影響も、清水さんにとってはかなり大きかったのではないでしょうか? 作品制作だけでなく、画家としてのありようというか、考え方というか…。

清水 そうですね。中村先生に教えていただいたから今の制作があると思うくらいです。仰る通り絵の中のことだけでなく、考え方も影響を受けているかもしれません。


展示風景

色と制作

—- 清水さんの制作の特徴として、鮮やかな色彩、特に蛍光色や金銀など、まるで光を放つような強さをもった色を使っていらっしゃるところが挙げられると、私などは考えているのですが、こうした色遣いはかなり早い時期から取り入れていらっしゃるのでしょうか? また、色選びについて意識なさっていることがあれば、教えてください。

清水 はい、ピンクをはじめとする鮮やかな色彩は大学に入る以前から好んで使っていました。絵は現実を再現しなければならないという感覚が昔から薄かったので、具象的な絵でも比較的自由に色を使っていたと思います。
色選びについてですが、はじめから「この色とこの色を使った絵にしよう」と考えるのではなく、ひとつの色を置いた後に次の色を選んでいくことが多いです。特に抽象的な絵を描き始めてから強く感じますが、色って様々な距離がありますよね。マットな緑は奥に沈みますし、蛍光色のような鮮やかな色彩はポッと浮かび上がるように眼前に現れます。メタリックな色合いは光を反射しやすいからか独特の奥行きがあるように感じますし…そんな色を使って絵を作りあげたいと試行錯誤しています。
そういえば、中村先生に指導していただいた際に「色に救われることってあるよね」と言われたことがあるのですが、全くもってその通りだなと思います。色だけで絵は出来ないですが、色によって自分が作りたいものに近付いていくことが出来ると考えています。

—- 清水さん独特の色がもつ距離感…とても興味深いです。美術用語のいわゆる「色価(ヴァルール)」とはちょっと違うように私などは感じます。「色に救われる」という中村一美さんのおことばも示唆に富んでいますね。それだけ色彩と画面との関係を強く意識しているということなのですね。
キャンバスを前にして、色≒絵具や、それらがつくりだすかたちと対話を繰り返しながら、作品ができあがっていくさまを創造すると、清水さんご自身が見知らぬ世界に分け入っていくような、そんな妄想をしてしまいます。なぜかというと、清水さんの作品は、奥行きのある壮大な空間を感じさせることがとても多いので、未知の、我々が体験したことのないような世界を、私などは想像するからなのです。
そんな感想を、作品をごらんになった方から聞いたことはありますか? また、そんな感想を聞いて、ご自身はどのように感じていらっしゃるのでしょう?

清水 伊藤さんに仰っていただいたような感想を伝えていただくことは度々あります。特に大きな作品は、私自身が空間性を強く意識しているためか、そう言っていただくことが多いような気がします。もともとニューマンやロスコなどの抽象表現主義の作品が好きなので、絵を目の前にした時の身体的な感覚に興味があるのだと思います。勿論そこを目指している訳ではないのですが、オールオーバーやイリュージョン…さまざまな奥行きや距離感を許容しながら絵を考えたいと思っています。


新作《咲く明かり》について

—- そういえば、今回展示してくださった作品のなかで、《咲く明かり》(2022年)は、他のものと少し印象が違うように、私などは思います。キャンバスの縁の塗り重ねがマーク・ロスコの作品を彷彿とさせたり、かたちもエッジが立っているというよりは少し柔らかく感じたり…そう、清水さんの作品から私が感じていたクールでソリッドな感覚から、もっとソフトで、どちらかというと空気感のようなものを感じさせるような、そんな印象を私などは持っています。ご自身ではどんなふうにこの作品を捉えていらっしゃいますか?

《咲く明かり》 2022年

清水 仰る通り、柔らかさや浮き上がるような感覚を追ってみたいと思い描いた作品です。それが空気感に繋がっているのかもしれませんね。
自分としてはこの作品も空間を重視して描いているのですが、線的な要素よりも面や層を重ねて緩やかな空間を作ったのは確かです。このようなタイプの絵を描くことはあるのですが、身体と同じくらい大きな作品は今回初めて描いたので、自分の中でもまだ消化しきれていないところがあります。

—- 初めての挑戦、課題も手応えも、それぞれに感じていらっしゃるのですね。私はこの作品をみて、清水さんの制作がより豊かに、厚みを増したように感じました。これからの展開がとても楽しみです!
では最後に、ご自身の今後の制作に関して、展望や、目指してみたいこと、実現したいことなどがあれば、教えてください。

清水 地味な話になりますが、とにかく描いて考えて…を繰り返して、今回描いたような柔らかな作品やドローイング類も含め、絵をより強くしていきたいですね。自分の中では様々な課題があるので、制作を淡々と続けていくことで新たな展開に繋げていけたらと思います。


《渦流》2022年

《薄明》2022年

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まるで万華鏡のようだ。
清水の作品にはじめて出会った頃、そんな感想を抱いたことを憶えている。
画面にゆらめくかたちと色は、一瞬たりとも静止せず、私の視覚を揺さぶった。画面の中に広大な空間を感じるものもあれば、平面的・意匠的な印象が強いものもあるが、どれも大胆なストロークと鮮やかな色彩がめくるめく躍動し、私は作品との新鮮な対話を楽しんだ。
その後何度か作家自身と会い、話をうかがう機会を得たが、いつも作家は「いやあ、まだまだ…」と首をひねりながら苦笑する。最近の若い作家は謙虚な人が多い印象だが、快活で笑顔の絶えない清水の場合は、その人柄もあいまって、特に自作の評価に対して控えめに思えるのだ。自信満々で筆のストロークを重ねる作家のすがたを、私が勝手に想像しているせいかも知れない。
もちろん、清水はある確信をもって、迷うことなく自身の制作を追究し続けている。ただその確信は、歴史上絵画に求められてきた「強さ」とは違うところに向けられているようだ。私が妄想するに、作家の向く先にあるのは、わたしたちの視覚を揺さぶってやまない、形態と色彩の両方に関わる、ずれやゆらぎ、傾き、すなわち「不安定」という要素ではないか。

抽象形態を効果的に用い、すぐれて「不安定」な絵画表現を成した画家は多い。《水》(1941年)にみられるような菱形によって、静謐かつ不穏な風景を描出した山口薫(やまぐち・かおる 1907-1968)や、傾き重なりあう「きっこう」(六角形)で画面を揺り動かした杉全直(すぎまた・ただし 1914-1994)はその好例といえる。彼らは頼りなく危なっかしい形態によって、観る者を画面の内側へと強く惹きつけた。
清水の作品も、ゆらゆらと浮遊し、すうっと画面の端まで視線をさそう糸口を画面のそこかしこに準備して、観る者の視覚を捉える。ぎゅうと掴まえるのではない。なだらかな斜面を流れる水のように、わたしたちをさそうのだ。その先には、万華鏡のような、ひとつ処にとどまらない視覚の法悦がある。
ことさらに強く、盤石である必要はない。絵画のなかにひらかれた対話の窓は、作家それぞれのありようで、その向こうの広がりを示すことができれば、それでよい。さまざまな作家や教師との出会いによって、そのことに確信をもっている清水の制作は、これからもめくるめく変化をとげて、わたしたちの眼前で輝きを放つだろう。

伊藤佳之

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《water drawing 2022 (Fukuzawa Ichiro Memorial Museum) 》1, 2 2022年

【展覧会】「PROJECT dnF」第10回 清水香帆個展、第11回 児玉麻緒個展

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福沢一郎記念美術財団では、1996年から毎年、福沢一郎とゆかりの深い多摩美術大学油画専攻卒業生と女子美術大学大学院洋画・版画専攻修了生の成績優秀者に、「福沢一郎賞」をお贈りしています。
この賞が20回めを迎えた2015年、当館では新たな試みとして、「PROJECT dnF ー「福沢一郎賞」受賞作家展ー」をはじめました。
これは、「福沢一郎賞」の歴代受賞者の方々に、記念館のギャラリーを個展会場としてご提供し、情報発信拠点のひとつとして当館を活用いただくことで、活動を応援するものです。

福沢一郎は昭和初期から前衛絵画の旗手として活躍し、さまざまな表現や手法に挑戦して、新たな絵画の可能性を追求してきました。またつねに諧謔の精神をもって時代、社会、そして人間をみつめ、その鋭い視線は初期から晩年にいたるまで一貫して作品のなかにあらわれています。
こうした「新たな絵画表現の追究」「時代・社会・人間への視線」は、現代の美術においても大きな課題といえます。こうした課題に真摯に取り組む作家たちに受け継がれてゆく福沢一郎の精神を、DNA(遺伝子)になぞらえて、当館の新たな試みを「PROJECT dnF」と名付けました。

今回は、清水香帆(女子美術大学大学院洋画専攻修了、2012年受賞)と、児玉麻緒(多摩美術大学油画専攻卒業、2008年受賞)のふたりが展覧会をおこないます。
ふたりは福沢一郎のアトリエで、どのような世界をつくりあげるのでしょうか。

なお、アトリエ奥の部屋にて、福沢一郎の作品・資料もご覧いただけます。


第10回
清水香帆「漂う光」

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《閃光》 2022年 油彩・キャンバス 91.0×72.7cm

架空の世界、異次元の景色。さまざまな想像をかきたてる清水の絵画は、抽象的な形態と鮮やかな色彩、そして大胆な筆のストロークによって形作られます。今回は「光」をテーマとして、近作を中心に展示します。

◯清水 香帆(しみず・かほ)
東京生まれ。2010年、女子美術大学芸術学部洋画専攻卒業、卒業制作賞。2012年、女子美術大学大学院美術研究科博士前期課程美術専攻洋画研究領域修了(福沢一郎賞)。2013年、「第1回損保ジャパン美術賞 FACE2013」入選。同年「トーキョーワンダーウォール公募2013」入選。2015年、「群馬青年ビエンナーレ2015」入選。2016年、「シェル美術賞展2016」入選。

近年の主な個展:
2018年 「果ての波」(KOMAGOME1-14cas、東京)/新世代への視点「清水 香帆展」(ギャラリーQ、東京)
2019年 「在るかたち」/「境を掬う」Creativity continues 2019-2020(いずれもRise Gallery、東京)
2020年 「辿る先」 Creativity continues 2019-2020(Rise Gallery、東京)
2022年 「柔らかい波」 Creativity still continues (Rise Gallery、東京)

近年の主なグループ展:
2016年 「三つの絵」(HIGURE 17-15 cas contemporary art studio、東京)
2017年 「Special Edition 2017」(Rise Gallery、東京)
2020年 「松本藍子+清水香帆」Creativity continues 2019-2020/「松本藍子+清水香帆+江原梨沙子+井上瑞貴+吉田秀行」Creativity continues 2019-2020(いずれもRise Gallery、東京)/「Collaboration Project Vol.3 MASATAKA CONTEMPORARY+RISE GALLERY」(Masataka Contemporary、東京)

◯作家のことば◯
夜道で見える灯のように、見上げた天井のシャンデリアのように、光は時に奥行きや距離を飛び越えてどきりとするほど目の前に迫ってきます。光、色、そして形。日々の生活の中で、あるいは広がる風景の中でふと眼前に現れるそれらは、私にとって謎に満ちていて魅力的なものです。中空に浮遊しながら果てを示す。彼方と此方を行き交い交わる。そんな揺れ動く感覚を含んだ絵を探っています。

会期:2022年10月27日(木)- 11月12日(土)
※木・金・土曜日開館 
13:00 – 17:00 観覧無料


第11回
児玉麻緒「Light falls」

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《light falls》 2022年 油彩・紙 77.5 × 53.3cm

植物や庭を制作のモティーフとして力強いタブローを制作する児玉は、2014年、クロード・モネが愛したジヴェルニーの庭を訪れ、その後の制作に大きな影響をうけたといいます。今回、児玉は福沢一郎が愛した自宅の庭に強く感じ入り、その場の空気感や季節の変化、植物のうつろいを自身に取り込んで制作をおこないました。「庭」を媒介として、画家どうしの時空を超えた対話が立ちあらわれます。

◯児玉 麻緒(こだま・あさお)
東京生まれ。2008年、多摩美術大学油画専攻卒業、福沢一郎賞。2010年、多摩美術大学大学院博士前期課程絵画専攻油画研究領域修了。2012年、「14th Flag Art 2010」最優秀、日比野克彦賞。同年ホルベイン・スカラシップ奨学生。2013年、Mercedes-Benz Fashion Week in Stockholm A/W 13において、フィンランドのマリメッコ社から自作をモチーフとしたテキスタイルが出展され、プロダクトとしても発売される。2015年、「第3回損保ジャパン美術賞 FACE2015」審査員特別賞。2019年、パリに滞在し制作(Cité internationale des arts)。再訪したジヴェルニーの庭で得た成果をもとに展示をおこなう。

近年の主な個展:
2016年 「project N 65 児玉麻緒」(東京オペラシティアートギャラリー)
2017年 「PLANT」(ANA インターコンチネンタルホテル東京アートギャラリー)

近年の主なグループ展:
2018年 「モネ それからの100年」(横浜美術館、神奈川/名古屋市美術館)
2020年 「Phase 2」(麻生邸、東京)/「Exploring」(銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM)
2021年 「FUJI TEXTILE WEEK 2021 織りと気配」(富士吉田市)
2022年 「石と花 石黒昭×児玉麻緒」(N&Aアートサイト、東京)

◯作家のことば◯
絵の具が絵の具でなくなる瞬間、私は絵画の光をみる。 雨の中、曇りの中、快晴の中、石はそこに佇み草花は生え重なり、時々の表情の移り変わりに庭という存在の光をみた。庭の光が、カンヴァスで巻き起こる歓びと葛藤と模索の先に見える光と重なる。 花に石に庭のように変化し在り続ける、生きる絵画で在りたい。

会期:2022年11月24日(木)- 12月10日(土)
※木・金・土曜日開館 
13:00 – 17:00 観覧無料


【展覧会】「旅する福沢一郎 vol.1 写真と素描でたどる『アマゾンからメキシコへ』」会場風景

2022年春の展覧会 「旅する福沢一郎 vol.1 写真と素描でたどる『アマゾンからメキシコへ』」 の会場風景をご紹介します。

福沢一郎は若い頃から国内外の旅を楽しみ、そこで得たテーマやモティーフを制作に取り入れていました。今回の展覧会は、彼の旅と制作の関わりをさまざまな切り口でご紹介する「旅する福沢一郎」シリーズの第1回で、主に写真と素描から、1953-54年の中南米旅行に迫る試みです。展示された写真パネルの多くは、遺族のもとで大切に保管されていた紙焼写真がもとになっており、令和2年度に公益財団法人ポーラ美術振興財団から助成を受けた「長谷川三郎と福沢一郎の写真資料に関する調査研究」の際にデジタル化した画像データを使用して、見やすい大きさにプリントしました。

展覧会のはじまり、アトリエ東側の壁には、福沢の1952年から54年、まる2年にわたるたびの行程を示すパネルを掲示しました。彼はまず1952年5月、パリで行われる国際文化祭の日本代表のひとりとしてフランスに渡り、そのまま翌1953年1月まで滞在したあと、ブラジルへと向かいます。

福沢一郎の旅 1952-54年 パネル画像

1953年2月のブラジル(サンパウロ)着から翌1954年5月のメキシコ出発まで、およそ1年3か月にわたって、彼は中南米を旅しました。この展覧会では、その旅程から5つのトピックごとにコーナーを分け、写真やスケッチなどを展示しました。


《コパカバーナ》1953年

はじめのコーナー「1.ブラジル」では、福沢が現地で制作し、ご縁のあったブラジル在住の人に贈ったとされる作品2点が展示されています。上の作品もそのひとつで、所蔵者から福沢の故郷富岡市に寄贈されました。現存するこの時期の作例は少なく、たいへん貴重な作品です。

ブラジル滞在のはじめから、福沢は写真撮影を楽しんでいたようで、サンパウロやリオデジャネイロなどの風景を撮影した写真が多数残っています。戦後急速に開発が進むブラジルの大都会を、彼は大胆に、そしてときにユーモアも交えてカメラに収めています。


アトリエ横の小部屋は、「2.アマゾン」です。ここには1953年11月から翌1954年1月までのアマゾン川流域の旅の間に撮影された写真と、訪れた街の風景のスケッチなどを展示しました。

アマゾン川流域の自然と人々の生活、そしてそれらが織りなす風景は、福沢の興味をおおいにかきたてたようで、著書『アマゾンからメキシコへ』にそのことをよく示す記述がみられます。ただ、そのわりにはこの地を主題とした作品や写真(プリント)が少ないのです。今後、まだ整理が終わっていないスライドフィルムの調査とデジタル化がおこなわれれば、彼にとってのアマゾンがどのようなものであったのかを、垣間見ることができるでしょう。


小部屋から出て時計回りにアトリエを巡ると、舞台はメキシコの旅へと移ってゆきます。1954年2月にメキシコシティに到着した福沢は、同年5月はじめまでこの首都を拠点とし、メキシコ各地の街や遺跡へと取材にでかけます。「3.メキシコの遺跡と美術」では、彼が訪れた遺跡や、同時代の美術家による作品などを撮影した写真をご紹介しました。

今回は、あえてメキシコの遺跡・旧跡と、ディエゴ・リヴェラやホセ・オロスコ・クレメンテらによる壁画やモザイクを撮影した写真を隣どうしに配置してみました。日本や西欧とはひとあじ違う、建物と一体となった造形のありように、福沢が強い興味を示していたことがよくわかります。この地での体験は、彼にとって、建築と美術の結びつきについて深く考えをめぐらせる機会となったようです。

また、福沢がメキシコで撮影した写真の多くに、働く女性や子供たちのすがたが写っているのも興味深いことです。「4.メキシコ 市井の人々」では、そんな写真とともに、水彩やドローイングなどを展示しました。


《メキシコの母子(Ⅱ)》1954年
「タスコの女」1954年

この時期の福沢作品には「母子」と題したものがいくつかみられますが、実は、他の時期にこのテーマを扱った作例はほとんどないのです。この地で目にした「母子」のすがたが彼にとっていかに印象深いものであったかがしのばれます。


展覧会の最後には、ちいさなコーナーをふたつ設けました。「5.福沢一郎サボテン・コレクション」では、福沢のメキシコ滞在時の写真の中から、サボテンを写したものを集めてみました。うち1点には福沢自身も写っています。乾いた大地ににょきにょきと生えて独特の景観をかたちづくるサボテン。人々の生活ともたいへん近しいこの奇妙な植物に、彼はことのほか強い興味をもったようです。
次の「6.中南米の旅、その後」では、中南米の旅が画家福沢一郎にもたらしたもの、そして調査研究の道なかばで写真資料からみえてきたことなどをご紹介しました。彼の著書『アマゾンからメキシコへ』は写真を豊富に収録した興味深い旅行記ですが、じつは彼自身の制作についてはほとんど書かれておらず、彼がいったい何を見て、何に心を動かされたか、そしてそれらがその後の絵画制作にどう影響したかということは、さらに多くの資料から検討される必要があります。今回デジタル化された写真の画像をくわしく分析することで、わたしたちは彼の中南米旅行の意味をもう少し深く掘り下げることができるかもしれません。


福沢一郎旧蔵のマスク メキシコで購入か

今後も、機会を捉えて福沢一郎の「旅」を追う企画をおこないたいと考えています。どうぞお楽しみに。
今回の展覧会のパンフレットは、こちらから ごらんいただけます。

【展覧会】旅する福沢一郎 vol.1 写真と素描でたどる『アマゾンからメキシコへ』 5/12 – 6/4


このたび、福沢一郎記念館(世田谷)では、展覧会「旅する福沢一郎 vol.1 写真と素描でたどる『アマゾンからメキシコへ』」を開催いたします。

 福沢一郎は旅する画家でした。若い頃から国内外のさまざまな土地へでかけ、地元の人々の生活や祭礼、史跡なども興味深く観察し、制作の糧にしていました。とはいっても、旅先の風景や人物などをそのまま描くのではなく、それぞれの土地で得たさまざまな印象と、貪欲に吸収した知識、それらをもとに積み重ねた思考によって、もっと大きなテーマ、たとえば人間のいのちの力強さや社会のダイナミズムなどへと昇華させていきました。

 特に1953-54年の中南米の旅は、彼の制作に強い影響を与え、大きな転換点となったのです。このとき助けとなったのが写真でした。これらの中には、ただ現地のようすを記録するだけでなく、写真としての表現にも挑んでいるようなものが多くあり、画家の興味を知るうえでとても貴重なものです。

 帰国後、これらの写真をふんだんに盛り込んだ紀行文集『アマゾンからメキシコへ』(読売新聞社、1954年)が刊行され、大きな話題となりました。

 今回の展示は『アマゾンからメキシコへ』の記述と、写真やスケッチなどの小品をもとに、彼の中南米の旅のようすに迫る試みです。この機会にぜひご覧ください。

◎この展覧会は、令和2年度 公益財団法人ポーラ美術振興財団助成 「長谷川三郎と福沢一郎の写真に関する調査研究」の成果の一部を 使用し構成しています。

《アマゾン》1954年頃 水彩・紙
物売りの老婆 メリダ(メキシコ) 1954年
《メキシコの母子(Ⅰ)》1954年 インク、水彩・紙

会 期:2022年5月12日(木)―6月4日(土)の
    木・金・土曜日 13:00 -17:00(入館は16:30まで)
観覧料:300円


※ 新型コロナウィルス感染拡大防止のため、ご来館時にはマスクをご着用ください。みなさまのご協力をお願いいたします。


【展覧会】「所蔵作品選 絵からうまれることばたち」会場風景+作品とことばたち

2021年春-夏の展覧会 「所蔵作品選 絵からうまれることばたち」 の会場風景と、ご来館くださったみなさまが作品から紡いでくださったことばたちをご紹介します。

今回の展覧会は、当館所蔵作品の中から選りすぐりを展示し、解説パネルやキャプションを設置せず、ご来館くださったみなさまに、自由に作品をみていただこうという趣旨のもと開催しました。また、作品をみて感じたことや考えたことなどを、ふせんに書いて、アトリエ中央のテーブルに貼り付けていただき、たくさんのことばをみなさまと共有できるようにしました。

こうした試みは初めてのことで、どんなご感想をいただけるのか正直不安に思っていましたが、ことのほか楽しんでいただけた方が多く、テーブルの上はたくさんのふせんで埋め尽くされました。

これらの、作品にお寄せいただいたことばたちは、このページ下のリンクから各作品ごとにごらんいただけます。

きくて生命力の強そうな花は、福沢の描く人間像に似た存在感を放ちます。また壺の絵は、おそらくは古代ギリシャの壺をヒントにしていると思われますが、モティーフはエジプト壁画、イランの建築レリーフ、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画、そして卑弥呼など、じつに多彩です。彼がその都度想像をふくらませ、独自の世界をつくりあげようとしていたことがわかります。

階段下の展示ケースには、ちょっと不思議な雰囲気のあるスケッチや挿絵などを展示し、こちらもことばをお寄せいただけるようにしました。


大きさも年代も、絵画表現じたいもじつに多彩な作品が並んだ今回の展覧会。作品を選んだポイントは、ただただ「見た目の面白さ」だったのですが、そんな単純な意図をこえて、とても豊かなことばをみなさまが生み出してくださったのは、みなさまの豊かな想像力と、福沢一郎作品の懐の深さゆえだと感じています。

興味深かったのは、ちいさなスケッチも大きな油絵も、同じようにたくさんのことばが紡がれたことです。ふだんあまり日の目を見ないささやかなものたちが持つ力を、改めて知ることができました。

   *   *   *   *   *

では、ご来館のみなさまが紡いでくださったことばたちとともに、作品のちょっとした解説を、お楽しみいただきましょう。以下の画像をクリックすると、その作品からうまれたことばたちのページにジャンプします。

【展覧会】所蔵作品選 絵からうまれることばたち 6/24 – 7/10


このたび、福沢一郎記念館(世田谷)では、展覧会「所蔵作品選 絵からうまれることばたち」を開催いたします。

福沢一郎は、自らの制作や個々の作品についてたびたびコメントしていますが、作品を受け取る側=鑑賞者の自由な解釈も尊重していました。実際、福沢の絵画は過度な説明的描写がなく、さまざまな解釈が可能なものばかりです。
 では、わたしたちはどこまで、福沢の絵画世界を自由に解釈し、想像をふくらませることができるでしょう? 今回は、制作年も技法も大きさも違う作品をランダムに選び、タイトルや制作年等を明記せずに展示しました。これらの作品の中でどんなことが起こっているでしょう? どんな印象を受けるでしょう? どんな疑問がわいてくるでしょう? そんな作品との対話のなかから、たくさんのことばが紡ぎ出されてくると思います。それこそが、今回の展覧会のテーマです。
 みなさんのことばを共有するための、ちょっとした仕掛けも準備しています。また、自分だけの解釈でじっくり絵画の世界を楽しみたい!という方も大歓迎です。ぜひおでかけください。

この作品のなかで、どんなことが起こっているでしょうか?

会 期:6月24日(木)―7月10日(土)の
    木・金・土曜日 12:00 -17:00(入館は16:30まで)
観覧料:300円


※ 新型コロナウィルス感染拡大防止のため、ご来館時にはマスクをご着用ください。みなさまのご協力をお願いいたします。


【イベント情報】
午後の/夜のおしゃべり鑑賞会オンライン
6月27日(日)14:00〜15:00
7月2日(金)20:00〜21:00
7月3日(土)14:00〜15:00
7月10日(土)20:00〜21:00
詳しくは こちらのページ をごらんください。

【展覧会】福沢一郎 ギリシャ神話をえがく 10/22 – 11/14


このたび、福沢一郎記念館(世田谷)では、 秋の展覧会「福沢一郎 ギリシャ神話をえがく」を開催いたします。
1970(昭和45)年、ギリシャ旅行に出掛けた福沢は、以後ギリシャ神話を題材にした作品を何度も描くようになります。特に奔放な生と愛欲の象徴である「牧神とニンフ」は人間の根源……愚かしくもたくましく生きる人の性……を示すものとして好み、晩年までくりかえし描きました。80年代に入ると、神々にまつわる説話をもとにしながらも、その説明に過ぎることなく、あくまで人間のすがたを追い求めた作品を多く制作しました。
今回は、当館所蔵作品・資料の中から、ギリシャ神話にまつわる福沢作品を展示し、その表現の豊かさをご紹介します。

《踊る》1992年 アクリル・キャンバス 72.7×60.6cm
 

◯出品予定作品
・《ピュグマリオン》1991年 アクリル・キャンバス 72.7×60.6cm
・《海神ポセイドン》1986年 リトグラフ・紙 38.0×50.0cm
・《牧神の午後》制作年不明 コンテ、墨・紙 48.7×36.7cm
・《『ユリシイズ』より へどろばらんこ》1975年 エッチング、ドライポイント・紙 29.5×35.5cm
その他(いずれも当館蔵)

会 期:10月22日(木)―11月14日(土)の木・金・土曜日
12:00 -17:00
観覧料 300円
※ 新型コロナウィルス感染拡大防止のため、ご来館時にはマスクをご着用ください。みなさまのご協力をお願いいたします。 

 

【展覧会】笑う!福沢一郎 4/24 – 5/25, 2019


このたび、福沢一郎記念館(世田谷)では、 春の展覧会「笑う!福沢一郎」を開催いたします。
前衛絵画の牽引者として活躍した福沢の絵画は、「難しい」「わからない」と言われがちです。しかし、実はウィットに富み、笑いを誘うような作品もたくさん制作しているのです。
今回は、福沢一郎作品の中からさまざまな「笑い」の要素を紹介し、画家の新たな魅力をさぐります。思わずニヤリとしたり、クスリとしたり、ムフフとしたり。そんな作品と出会える、ゆるい展覧会です。ぜひおでかけください。

《位階は高く高く納税は低く低く》1974年頃 アクリル・キャンバス 90.9×72.7cm

《食卓(2)》不明(1950年代か) インク・紙 27.2×19.4cm

《風船遊び(孫の即興)》不明 アクリル・キャンバス 40.8×32.0cm

◯出品予定作品
・《さる大臣達》1974年頃 アクリル・キャンバス 73×90.9cm
富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館蔵
・《子そだて餓鬼》1973年頃 アクリル・カンヴァス 52.9×45.6cm
・《西脇順三郎詩集のための挿絵》不明 インク、墨、鉛筆・紙 25.8×18.8cm
・《海底宝探し》《マルクスをやるです》等1930年代の作品写真パネル
その他

会 期:4月24日(水)―5月25日(土)の水・木・金・土曜日
12:00 -17:00
観覧料 300円

※講演会開催のお知らせ
「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」
で伝えたかったこと

日時:2019年4月27日(土)14:00-15:30
講師:大谷省吾氏(東京国立近代美術館 美術課長)
会費:1,500円(観覧料込)
定員:先着40 名様