福沢一郎の代表的な作品を、年代・主題ごとにご紹介いたします。
1927-29年
彫刻家を志してパリに渡るが、次第に絵画の魅力に惹かれ、友人達から刺激を受けつつ作画へと没頭してゆく
コメディ・フランセーズ(劇の一幕) |
ブルターニュの女(ブルトンヌ) |
30歳の自画像 |
人間嫌い |
菜と葱 |
骨董店 |
1930-31年
マックス・エルンストのコラージュ・ロマンに強い影響を受け作品を制作、日本の若い画家達に衝撃を与える
Poisson d’Avril(四月馬鹿) |
溺死 |
よき料理人 |
寡婦と誘惑 |
美しき幻想は至る処にあり |
定めなき世に定めなき小夜衣明日は誰が身の妻ならぬかは |
大砲のある静物 |
教授たち会議で他のことを考えている |
|
1932-37年
コラージュ的手法による諧謔と反骨に満ち溢れた主題から、大陸の茫洋としたイメージへ
智恵と勇気と |
キリストの失墜 |
江戸の花 |
水泳群像 |
牛 |
女 |
父と子 |
|
|
1938-45年
力強い筆致や強烈な色彩はなりを潜め、空虚な風景が広がる 時代は戦争へと突き進む
花 |
洪水(B) |
男(黄土に住む人) |
魚雷攻撃(マレー沖海戦) |
国引き |
船舶兵基地出発 |
1946-48年
戦後の混沌とした世相を映す裸体群像が、ダンテ『神曲・地獄篇』の幻想となって現れる
世相群像 |
憂川(ダンテ神曲地獄篇による幻想より) |
敗戦群像 |
虚脱 |
樹海 |
|
1954-62年
中南米旅行で獲得した、色鮮やかで力強い人間のすがたが画面を支配する
狩猟 |
水瓜を持つ男 |
|
埋葬 |
鳥 |
|
1958-62年
当時流行した不定形(アンフォルメル)と「黒い幻想」の時代 きっかけは街角の壁にあるという
地獄門 |
雪男 |
黒い幻想 |
1962-64年
抽象表現から、本来の骨太な具象表現への回帰。古代日本や祈りの情景など、主題はさまざま。
レダ |
祝祭 |
土井ヶ浜 |
1965年
自由の国アメリカで彼がみた人々のうごめきは、社会的主題を伴って人間の強さを浮かび上がらせる
自由か死を |
プラカードを持つ女 |
セントラル・パークにて |
1970-92年
主題は神話へ ギリシャ神話にみる奔放な生命讃歌は晩年まで彼の重要な主題となる
ニンフと牧神 |
牧神とニンフ |
レダ |
1972-74年
「この世は地獄ならざるはない」ー東西の地獄にうごめく愚かしくも力にあふれた人間像を共感をもって描き出す
餓鬼 |
餓鬼のわるだくみ |
|
アニョロ・ブルネレスキを襲う蛇 |
トイレットペーパー地獄 |
1978年
スペイン闘牛の熱気と光
闘牛 |
闘牛 |
陽なたの観衆 |
1982-83年
万能の天才レオナルドへの共感と敬愛
快楽と苦痛 |
レオナルドによる雑考から |
翼をつくる男 |
|
|
1980-92年
主題は旧約聖書や古代神話へと移り、根源的な人間のちからを奔放に描き出す その視線は未来をも見つめる
失楽園 |
悪のボルテージが上昇するか21世紀 |
天の磐戸 |
ノアの箱舟の出来事 |
卑弥呼宮室に入る |
|
|