【作品】卑弥呼宮室に入る / Himiko enters the Palace 1980年

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題名/title: 《卑弥呼宮室に入る》/ Himiko enters the Palace
制作年
/date:
1980年
技法・材質
/materials:
アクリル・カンヴァス / acrylic on canvas
寸法/size: 227.3×363.6cm
所蔵
/collection
世田谷美術館
The Setagaya Art Museum
  1980(昭和55)年頃から、福沢は古代日本の物語を画題とした作品を制作する。特に中国の歴史書『魏志倭人伝』に記された邪馬台国と、その国を統治したといわれる女王卑弥呼に強い興味を覚え、それに関するさまざまな書物を読みあさってイメージの源泉を得た。その成果は翌年3月の個展「福沢一郎 魏志倭人伝展」で発表される。
本作《卑弥呼宮室に入る》はその出品作中特に大きな5点のうちの一つで、強烈な赤が支配する群衆の中を、輿に乗ってあらわれる卑弥呼を描いている。画家曰く「ブラックホールに興味を寄せるのと同じ」ように、古代日本の世界に引き込まれ、その原初的な荒々しい生命を描き出した。