Will The Voltage of Evil rise in 21st/22nd century?
昭和初期から平成へと至る65年の間、つねに人間と社会への鋭いまなざしを持ち、自由闊達に描き続けた画家福沢一郎(1898-1992)は、今年生誕120年を迎えました。彼の作品と言論は、近年多くの研究者によって見直されつつあります。
この巨人に、近年活躍めざましい若手アーティスト平川恒太が挑みます。平川は、戦争画を黒一色で描くことで見えない歴史の痕跡をさぐるシリーズ「Trinitite」の手法を応用し、福沢の晩年の大作《悪のボルテージが上昇するか21世紀》(1986年)を黒一色、原寸大(197×333.3cm)で描きます。現代の我々が直面する困難を20世紀末に予見したかのような問題作を、平川はどう解釈し、我々に提示するのでしょうか。
その他、福沢が1965年にニューヨークで撮影した写真や、福沢が生前愛用した絵具などを用いた制作をとおして、平川は現代に生きるアーティストとして福沢作品をの解釈を試み、福沢一郎のアトリエ内に展示します。
2011年の多摩美術大学卒業時「福沢一郎賞」を受賞した平川による、福沢一郎との時を超えたコラボレーションを、ぜひご覧ください。
(参考)福沢一郎《悪のボルテージが上昇するか21世紀》1986年
アクリル・キャンバス 197.0×333.3cm 富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館蔵
平川恒太《ケイショウ 悪のボルテージが上昇するか22世紀》
2018年 アクリル・キャンバス 197.0×333.3cm
平川恒太《芸術家たちの対話−私たちはバラなしでは何もできない》 2018年
福沢一郎の赤と青(アクリル)、アクリル・キャンバス 72.7×53.0cm
福沢一郎《STOP WAR》1967年 アクリル・キャンバス 73×91cm
富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館蔵
・平川恒太《ケイショウ 悪のボルテージが上昇するか 22 世紀》
2018年 油彩、アクリル・キャンバス 197×333.3cm
・平川恒太《ニューヨーク・白と黒のダンソウ》
2018年 油彩、アクリル・キャンバス サイズ未定
+福沢一郎撮影写真(1965 年) サイズ未定
・平川恒太《芸術家たちの対話-私たちはバラなしでは 何もできない》
2018 年 福沢一郎の赤と青(アクリル)、アクリル・キャンバス 72.7×53.0cm
・福沢一郎《STOP WAR》1967 年 アクリル・キャンバス 73×91cm
富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館蔵
その他
12:00 -17:00
観覧料 300円
「福沢一郎とその作品から読み解くもの・受け継ぐもの」
日時:2018年10月20日(土)15:00-16:00
語り:平川恒太(出品作家)
佐原しおり(群馬県立館林美術館 学芸員)
進行:伊藤佳之(福沢一郎記念館)
観覧料のみでご参加可能・定員 40 名・先着順
※10月19日16:45 定員に達しました。たくさんのお申込ありがとうございました。