【展覧会】「CURIOUSな実験。福沢一郎<素描>の魅力」展 会場風景

展覧会 「CURIOUSな実験。福沢一郎<素描>の魅力」展 の会場風景をご紹介します。

 

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大きな青森ヒバの壁には、1980年頃に集中して制作された「失楽園」の悪魔のシリーズを展示しました。どれもかなり大きな作品なので、迫力満点です。右奥には《楽園から逃亡する動物たち》という、珍しく動物だけを描いた作品があります。またその右隣には、これまた珍しい水彩の《レダ》を展示してみました。

 

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今回は解説パネルやキャプションをほとんど掲示していませんが、この一角だけは唯一解説パネルをつけております。1951年頃に制作された「バレエのコスチューム」についてです。戦後日本のバレエ界を牽引した服部・島田バレエ団の1952年(昭和27年)新春公演のために福沢が描いたとされるデザイン画が2点展示されているので、それらについて簡単にふれてみました。10月30日(水)の、神奈川県立近代美術館学芸員 西澤晴美さんの講演会では、そこのところをもっと詳しくうかがうことができるはずです。

 

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すでに書きましたとおり、今回は解説パネルは1点のみ、作品キャプションはつけておりません。ただ、作品の配置とデータがわかるパンフレットを会場にて配布しております。それを片手にご覧いただければ幸いです。

福沢一郎記念館は、展覧会会期中の月、水、金の開館となります。11月4日(月)は祝日ですが開館いたします。
皆様のお越しをお待ちしております。
展覧会詳細は、→こちらから。

【展覧会】「CURIOUSな実験。福沢一郎<素描>の魅力」展 10/16 – 12/2, 2013

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《バレエのコスチューム(ミス生存)》1951年頃



このたび、福沢一郎記念館では、秋の展覧会として「CURIOUSな実験。福沢一郎<素描>の魅力」を開催いたします。

約65年に及ぶ絵画制作のなかで、福沢一郎は非常に多岐にわたる主題に取り組み、そのつど多彩な絵画世界を生み出してきました。その原動力は、つねに変わることなく画家の内にあった、人間や社会への旺盛な「好奇心」であるといえましょう。

福沢の「好奇心」とは、鋭い観察力と豊富な智識に裏付けされており、あるときは冷徹に、あるときは諧謔味たっぷりに、人間の存在や社会のありようを暴きだしてゆきます。今回はそうした画家の「好奇心=CURIOUS」をキーワードに、イメージの源泉ともいうべき素描の世界を探ってみたいと思います。
今回は、山村の風景やモデルの男など、いかにもオーソドックスな素描から、バレエのコスチューム原画、勢いのよい曲線を活かした人物画、ユーモアたっぷりの諷刺画、そして本画と見まごうばかりの重厚な悪魔の図など、未発表作品を含む計32点を展示します。画家にとって紙の上はまさにイメージの実験場。福沢一郎はどのような「CURIOUSな実験」を展開していったのでしょう。たかが素描と侮るなかれ。湧き出すイメージの魅力を、きっとお楽しみいただけると思います。

主な出品作:
《バレエのコスチューム(ミス生存)》1951年頃 鉛筆、水彩・紙 (上図)

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《ノー・モア・ウォー》 1951年 鉛筆、水彩・紙

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《失楽園 悪魔 エチュウド》 1980年 アクリル、水彩・紙

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《人物素描》 1953年 油彩 ボールペン・紙

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《オーストラリヤにて》 1967年 コンテ、水彩・紙

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《政治家地獄 叙勲は高く高く 納税は低く低く》 制作年不明 ボールペン・紙


会 期:2013年10月16日(水)〜12月2日(月)11:00-17:00 月・水・金開館
※ 11月4日(月)は祝日ですが開館します。
入館料:300円

※講演会開催のお知らせ
「舞台と美術家 —福沢一郎のバレエ美術を一例として」
講師:西澤晴美氏(神奈川県立近代美術館 学芸員)
日時:10月30日(水) 14:00〜15:30
場所:福沢一郎記念館
会費:1,500円
※要予約(電話またはFAXにて/先着40名様)

<お問い合わせ:お申し込みはこちらまで>
TEL. 03-3415-3405 / FAX. 03-3416-1166