メールマガジン第5号(2015年2月21日発行)

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福沢一郎記念館 メールマガジン No.5
FUKUZAWA Ichiro Memorial Museum
– Setagaya,Tokyo
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□■□  現在当館は閉館中です  □■□
■□■ 次の開館は6月の予定です ■□■

[1] 他館展覧会のご報告 沖縄・那覇市の「福沢一郎展」
[2] ココで観られる福沢一郎作品
[3] コラム 福沢一郎の書架から(5)
[4] 賛助会員のお誘い

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[1]
□ 他館展覧会のご報告
 「福沢一郎展 ―沖縄の子どもたちへ贈られた34点―」
  @那覇市民ギャラリー(2/3~8, 2015)

今月はじめに那覇市民ギャラリーにて行われた、福沢一郎展。
1960年代前半の、雑誌『太陽』創刊記念特集のために描かれた
34点が展示され、わずか一週間の会期ながら、600人を超える
入場者があったとのことです。
日本人のルーツを絵で見るような展示となり、観覧者の中から
はレキシ「狩りから稲作へ」がテーマソングだ!との指摘も。
沖縄の皆さんにとって、さまざまな角度から福沢作品に親しん
でいただく良い機会となりました。
最終日の8日(日)には、富岡市立美術博物館・福沢一郎記念
美術館館長の染谷滋さんによる講演会がありました。当館から
は館長の福沢一也夫妻が聴講。福沢一郎の画業と展示作品につ
いて、たっぷりとお話いただき、充実した講演だったとのこと。
貴重な時期の福沢作品、今度はぜひ東京などでも展示が実現す
るといいなと思います。

展覧会の会場風景は、記念館ホームページに掲載中。
https://fukuzmm.wordpress.com/2015/02/12/report_2015naha/

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[2]
□ ココで観られる福沢一郎作品
陶板壁画《だるまの歌》 1982年 @高崎駅西口

群馬県の玄関口、高崎駅。JR上越・長野新幹線と在来線3路線
(分岐線も含めると6路線)と私鉄1路線が乗り入れる、県内で
最も規模の大きな駅です。
この駅の西口を出た北側の一角に、縦6m、横8.1mに及ぶ巨大
な壁画があります。福沢一郎が原画を担当した陶板壁画「だる
まの詩(うた)」です。
この壁画は「上越新幹線開業・高崎駅新駅舎完成」を記念し、
1982年に作られました。造型を担当したのは日本国内で数多く
の壁画やステンドグラスを手がけた芸術家ルイ・フランセン。
壁画のポイントはなんといっても愛嬌たっぷりのだるま達。福
沢は「問題のだるまは、面白く見せるためには、さまざまの表
現を持たせる必要がある。喜怒哀楽の個性的感情をそなえただ
るま達が、陶板の中から高崎駅乗降の御客に、愛嬌を振りまく
という趣向が面白いと思う。ようこそ群馬へというわけである」
と、だるま達に込めた思いを語っています。
重厚な陶板のなかで、思わず笑ってしまうような、ひょうきん
な表情をみせるだるま達。他の福沢作品とはちょっと違った魅
力があります。群馬高崎におでかけの際には、福沢のだるまを
お見逃しなく!

本作品は高崎駅西口ロータリー北側に設置中。いつでも見られ
ます。また、「福沢一郎 だるま」で検索すると、画像がたく
さんヒットしますので、ぜひ試してみてください。

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[3]
□ コラム 福沢一郎の書架から(5)
 柳田国男『海上の道』(筑摩書房版)
 筑摩書房 1961年

「名も知らぬ 遠き島より…」という島崎藤村作詞の唄「椰子
の実」のヒントとなった、かの有名な民俗学者柳田國男の体験
談。この体験は柳田最後の著書である本書の巻頭論文「海上の
道」に昇華されました。『遠野物語』と並び、最も有名な柳田
の著作です。
本書の見返しには「一九六二年四月二十九日ー五月四日聖ルカ
病院にてこれを讀む 福沢一郎」と書き込みがあります。どう
やら入院中に読んでいたようですね。
さて、ちょうどこの頃、福沢には平凡社から雑誌『太陽』の挿
絵の依頼が入っていました。そう、最初の記事でもご紹介した
那覇市所蔵作品、つまり「日本人はどこからきたか」と「日本
文化のあけぼの」のために描かれた挿絵です。
南方より琉球諸島を経て、稲作とともに日本人のルーツのひと
つがやってきたという柳田の仮説は、『日本人はどこからきた
か』の挿絵に取りかかろうとしていた福沢に、さまざまなイメ
ージを提供したことでしょう。知を積み重ね、画面のバックボ
ーンとした福沢の制作姿勢がよくわかります。
ちなみに、柳田国男の旧宅は成城にあり、福沢一郎記念館から
は歩いて15~20分ほどの距離。現在、書斎跡には緑陰館とい
うギャラリーがあり、さまざまな展覧会が行われています。

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[4]
□ 賛助会員のお誘い

一般財団福沢一郎記念美術財団では、その美術振興活動をより
広範囲に、積極的にすすめるために、賛助会員を募っています。
一人でも多くの方に参加していただくことで、若い美術家の顕
彰、美術研究への助成など財団の活動が充実しますので、どう
ぞよろしくお願いいたします。

◯賛助会員の区分と会費
(1) 一般会員 3,000円(年会費)
(2) 維持会員 30,000円(年会費)
(3) 特別会員 300,000円(永久会員)

◯特典
(1) 福沢一郎記念館入館料無料
(2) 福沢一郎記念館ニュース送付
(3) 記念館主催の催し物に優先的にご招待

◯会費のお振込先
●郵便局振替口座 00190-2-695591
 福沢一郎記念館
●りそな銀行 祖師谷支店 普通口座 1000201
 (一財) 福沢一郎記念美術財団

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福沢一郎記念館 メールマガジン No.5
2015年2月21日発行
編集・発行 一般財団法人 福沢一郎記念美術財団

福沢一郎記念館

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