【作品】 人間嫌い / Le misanthrope 1928年

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題名/title: 《人間嫌い》/ Le Misanthrope
制作年
/date:
1928年
技法・材質
/materials:
油彩・カンヴァス / oil on canvas
寸法/size: 71.2×51.9cm
所蔵
/collection
群馬県立近代美術館
Museum of Modern Art, Gunma
  当時福沢が住んでいたモンパルナス駅界隈で描かれた作品。これは1932年の第2回独立美術協会秋季展に出品され、画題について多くの質問を受けたという。福沢曰く「モティーフとしては、郊外通ひの二階のある汽車。(中略)「人間嫌ひ」とは、二階に小さく描いてをつた男の、人間的なユーモアのある性癖をとつて名付けた畫題なのである」。

【作品】教授たち会議で他のことを考えている / Professors – thinking about other things at a meeting

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題名/title: 《教授たち会議で他のことを考えている》 / Professors – thinking about other things at a meeting
制作年
/date:
1931年
技法・材質
/materials:
油彩・カンヴァス/oil on canvas
寸法/size: 80.5×1100.0cm
所蔵
/collection
一般財団法人福沢一郎記念美術財団
Fukuzawa Ichiro Memorial Foundation
  テーブルを囲んで会議中の「教授たち」。座る椅子の背面には、女性の裸、逢い引きのワンシーンと思しき画像が描かれる。既成権力に安住する者たちへの諷刺を効かせた作品。

【作品】翼をつくる男 / The man who makes wings 制作年不詳

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題名/title: 《翼をつくる男》/ The man who makes wings
制作年
/date:
不詳/unknown
技法・材質
/materials:
アクリル・ボード/acrylic on board
寸法/size: 53.0×45.2cm
所蔵
/collection
信州高遠美術館
Shinshu Takato Museum
背景に大きく描かれた翼のようなかたちは、レオナルド・ダ・ヴィンチの『アトランティコ手稿(Codex Atlanticus)』(ca.1878-1518)のスケッチ(f.844r.)からイメージを引用している。画面上から伸びる手と機械の組み合わせは、《寡婦と誘惑》(1930)のような、1930年頃彼がさかんに描いたマックス・エルンストのコラージュに触発された作品群を想起させる。『アトランティコ手稿』への彼独特のアプローチを示す作例として興味深い。

【作品】大砲のある静物 / Still Life with Cannons 1931年

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題名/title: 《大砲のある静物》/Still Life with Cannons
制作年
/date:
1931年
技法・材質
/materials:
油彩・カンヴァス/oil on canvas
寸法/size: 88.0×115.3cm
所蔵
/collection
目黒区美術館
Meouro Museum of Art, Tokyo
  発表当時(第3回独立美術協会展、1933年3月)は《軍国的静物》という題名で、いつ頃改題されたかは不明。
「旧作に手を加えたもの」で、「時局が切迫すると味がなくなる代物である。軽いユーモアを持たせた『エスプリ物』である」との本人の解説が、1933年3月の『独立クロニック』に掲載されている。折しも日本はこの年国際連盟を脱退し、孤立を深めていく。国内でも思想弾圧が厳しくなるなかで、こうした『エスプリ物』を描く意味を、画家はどのように捉えていたのか。真意はまだ謎である。

【作品】美しき幻想は至る処にあり / Beautiful fantasies exist everywhere 1931年

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題名/title: 《美しき幻想は至る処にあり》/ Beautiful fantasies exist everywhere
制作年
/date:
1931年
技法・材質
/materials:
油彩・カンヴァス/oil on canvas
寸法/size: 162.1×130.3cm
所蔵
/collection
岡山市
Okayama City
  「巴里で半分描き、後帰朝してから其後半部を仕上げたものである」と福沢自身が述べているこの作品は、第2回独立美術協会展に出品され、名古屋会場で警官の詰問を受けたそうである。「娘が裾まくりをして、何故赤ビラを撒くか」。偶々居合わせた三岸好太郎がこう答えた。「それはビラを投げ棄ててゐるのです」。

【作品】寡婦と誘惑 / Widow and Temptation 1930年

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題名/title: 《寡婦と誘惑》/ Widow and Temptation
制作年
/date:
1930年
技法・材質
/materials:
油彩・カンヴァス/oil on canvas
寸法/size: 130.3×162.0cm
所蔵
/collection
富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館
Tomioka City Museum/FUKUZAWA Ichiro Memorial Gallery
  第1回独立美術協会展特別陳列のひとつ。この作品も『ラ・ナチュール』という科学雑誌の図版をもとに構成されている。画面の大部分を占めるイメージは「パリのテアトロフォン中央局」の図版。「テアトロフォン」とはパリ市内の劇場公演をホテルやカフェ等にいながら楽しめる通信装置。

【作品】Poisson d’Avril(四月馬鹿) 1930年

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題名/title: 《Poisson d’Avril(四月馬鹿)》/ April Fool
制作年
/date:
1930年
技法・材質
/materials:
油彩・カンヴァス/oil on canvas
寸法/size: 80.3×116.5cm
所蔵
/collection
東京国立近代美術館
The National Museum of Modern Art, Tokyo
  マックス・エルンストのコラージュ・ロマン『百頭女(La femme 100 têtes)』に強い影響を受けて描かれたと思われる、第一回独立美術協会展特別陳列作品のひとつ。フランスで刊行された『楽しい科学』という子供向けの科学書からイメージを引用している。

【作品】 セントラル・パークにて / At the Central Park 1965年

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題名/title: 《セントラル・パークにて》/ At the Central Park
制作年
/date:
1965年
技法・材質
/materials:
アクリル・カンヴァス/ acrylic on canvas
寸法/size: 130.3×102.5cm
所蔵
/collection
福岡県立美術館
Fukuoka Prefectural Museum of Art
  1965年の北米滞在期に描かれた作品は、公民権運動や貧困など、当時のアメリカが抱えていた社会的テーマと、そこに生きる人々に強い関心が向けられた。しかし一方、彼は本作品のような、明るくほのぼのとした作品も生み出している。これは初孫の誕生という明るいニュースのゆえでもあり、自由の国アメリカで感じた親しい人々への信頼のゆえでもあろう。。

【作品】 陽なたの観衆 / Audience in a sunny place 1978年

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題名/title: 《陽なたの観衆》/ Audience in a sunny place
制作年
/date:
1978年
技法・材質
/materials:
アクリル・カンヴァス/acrylic on canvas
寸法/size: 181.8×227.3cm
所蔵
/collection
福沢一郎記念美術財団 / FUKUZAWA Ichiro Memorial Foundation

  福沢は闘牛場の中だけでなく、その観衆にも目を向けた。じりじりと太陽が照りつける陽当たりのいい席でうごめく人々の熱気は、白地に黒の描線というシンプルな方法で、画面に大胆に焼き付けられている。

【作品】 闘牛 / Bullfight 1978年

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題名/title: 《闘牛》/ Bullfight
制作年
/date:
1978年
技法・材質
/materials:
アクリル・カンヴァス/acrylic on canvas
寸法/size: 181.8×227.3cm
所蔵
/collection
 

  真っ赤な画面に黄色や緑、灰色がアクセントとしてちりばめられ、そこに闘牛の一場面が描かれている。彼曰く「線の面白味を生かす事を主にして」いるため、黒い描線で力強く描かれた闘牛士や牛じたいに彩色が施されることはほとんどない。赤を基調とした画面作りは闘牛の連作の特徴であり、闘牛場の熱気や迫力を想起させるものである。