【展覧会】「福沢一郎・人間さまざま」展 4/15 – 6/1, 2009

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《牧神とニンフ》 1970年 150号 個人蔵



「世の中はよくはならない。それは悪がはびこるからだ。
 しかしそんなに悪くもなるまい。それは善意が人間から失われることはないからだ。」

 −−福沢一郎「地獄門」『福沢一郎画集 人間を求めて』 読売新聞社 より −−

このたび、福沢一郎記念館では、春の展覧会として「福沢一郎・人間さまざま」展を開催いたします。

福沢の絵画制作において、「人間」は、常に重要なテーマであり続けました。彼が人間という存在に向けた視線は、まさに先に挙げたことばに集約されています。善と悪がせめぎあい、時には悪が世を覆うことがあっても、人間の根本に善意が存在する。この考え方は、シュルレアリスムの手法を用いて諧謔的に世相を描いた戦前の作品から最晩年の神話・歴史物語に取材したシリーズに至るまで、一貫して多くの作品に描き込まれています。
大作《牧神とニンフ》(1970年/150号)を中心に、さまざまな年代の福沢作品から、彼の骨太な「人間愛」を感じ取っていただければ幸いです。
この機会に、ぜひお出かけください。

会 期:4月15日(水)〜6月1日(月)11:00-17:00 月・水・金開館
    ※ 4月29日(水)、5月4日(月)、5月6日(水)は祝日ですが開館します。
入館料:300円


※講演会開催のお知らせ
「福沢一郎における人間の問題」
講師:瀬木慎一氏(美術評論家)
日時:4月27日(月) 14:00〜15:30
場所:福沢一郎記念館
会費:1,000円
※要予約/先着40名様(FAXも可)

<お問い合わせ:お申し込みはこちらまで>
TEL. 03-3415-3405 / FAX. 03-3416-1166