近代日本を代表する画家たちの多くが、同時代の絵本や小説、教科書の挿絵・装丁に携わっていることはあまり知られていないことかもしれません。福沢一郎もまた、大画面に取り組む傍らで雑誌や小説の挿絵・装丁を相当数手がけています。
こうした仕事は、生活が困難であった終戦直後から1952年頃にかけて多くみられます。これらには、タブローにはみられない彼独自の軽妙な筆遣いが活かされており、ひと味違った福沢芸術の面白さをわたしたちに教えてくれます。まさに「玉手箱」のように。
今回は、挿絵、装丁、スケッチの仕事から、福沢絵画の一側面に迫ってみようという企画です。どうぞお気軽にお楽しみください。
会 期:2004年4月7日(水)〜6月2日(水)11:00-17:00 月・水・金開館
※ 11月23日(金)は祝日ですが開館します。
入館料:300円
※講演会開催のお知らせ
「福沢一郎、戦時下の思考と制作について」
講師:講師:滝沢恭司氏(町田市立国際版画美術館学芸員)
日時:4月21日(水) 14:00〜15:30
場所:福沢一郎記念館