《大阪箕面学園図書館ステンドグラス原画》 1983年
このたび、福沢一郎記念館では、春の展覧会として「花と福沢一郎」展を開催いたします。
福沢一郎といえばシュルレアリスムの難しい画風の作品、《牛》や《敗戦群像》などの人を圧するような迫力ある大作、奇怪な人間や動物が描かれている地獄絵シリーズなどがすぐ思い起こされますが、花をテーマにした優しい作品も沢山描いています。一見すると同じ作家の作品とは思えない印象を持たれるかもしれません。しかし花というテーマは福沢一郎にとってはそれほど違和感あるテーマではありませんでした。シュルレアリスムに関心を持っていた時代、1930年代に描いた作品にも花をテーマとしたものがあり、いまも現存しています。
今回の展示では、こうした花を扱った作品、花と人物が組み合わさった作品などに焦点を絞って並べてみました。そうすることによって実はいままで福沢一郎的でないのではと思われていた花の作品が、やはり福沢一郎ならではの作品であることが見えてきます。自分が描きたい対象をけれんみなく真っ向から描くやりかた、透明感のある色彩の使い方などは福沢一郎のすべての作品に共通した特色だといえると思います。じっくりとご覧いただきご自分で感じ取っていただけたら幸いです。
この機会に、ぜひお出かけください。
会 期:4月15日(金)〜6月1日(水)11:00-17:00 月・水・金開館
※ 4月29日(金)、5月4日(水)は祝日ですが開館します。
入館料:300円
※講演会開催のお知らせ
「福沢一郎氏と私の父、そして熊井 啓」
講師:熊井明子氏(作家・ポプリ研究家)
日時:4月27日(水) 14:00〜15:30
場所:福沢一郎記念館
会費:1,000円
※要予約/先着40名様(FAXも可)
<お問い合わせ:お申し込みはこちらまで>
TEL. 03-3415-3405 / FAX. 03-3416-1166