《La Maison Verte》 1924年 水彩 富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館蔵
このたび、福沢一郎記念館では、秋の展覧会として「福沢一郎が見た夢」展を開催いたします。
福沢一郎の画家としての道程は、1924(大正13)年から1931(昭和6)年のパリ滞在時代から始まります。
彫刻家を志してパリに渡った彼は、次第に絵画制作へと向かってゆきました。当時のスケッチ帳に描かれたドローイングからは、彫刻家独特のタッチが窺える反面、次第に自由なイマージュの世界を闊歩しようとする試みが垣間見られます。
彼が絵画のなかに見た「夢」はどのようなものだったのでしょうか。それを探るために、この一連のドローイングは重要なヒントを与えてくれます。酒脱なエスプリ、形態へのこだわり、そして自由な想像の境地。こうした要素は、その後の福沢作品にも受け継がれてゆきますが、殊に版画や素描に、色濃く表れていると思われます。
今回の展覧会は、滞欧期のスケッチ帳の複製パネルを展示し、彼の画家としての出発点における豊かなイマージュを楽しむとともに、《魏志倭人伝》に取材したリトグラフや《失楽園》のエチュードなどから、福沢絵画における夢幻の世界を闊歩しようとするものです。
この機会に、ぜひお出かけください。
会 期:10月16日(金)〜12月2日(水)11:00-17:00 月・水・金開館
※ 11月23日(月)は祝日ですが開館します。
入館料:300円
※講演会開催のお知らせ
「福沢一郎 パリ滞在時のスケッチをめぐって」
講師:小林宏道氏(多摩美術大学美術館学芸員)
日時:11月4日(水) 14:00〜15:30
場所:福沢一郎記念館
会費:1,000円
※要予約/先着40名様(FAXも可)
<お問い合わせ:お申し込みはこちらまで>
TEL. 03-3415-3405 / FAX. 03-3416-1166