題名/title: | 《快楽と苦痛》/ Pleasure and Pain |
制作年 /date: |
1982年 |
技法・材質 /materials: |
アクリル・カンヴァス / acrylic on canvas |
寸法/size: | 72.5×60.6cm |
所蔵 /collection |
多摩美術大学美術館 Tama Art University Museum |
1983年の個展(6〜29日、ギャラリージェイコ)の出品作。このとき福沢は、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品に触発され、そのイメージを引用した作品を多く描いている。《快楽と苦痛》は、レオナルドの素描《快楽と苦痛の寓意(Allegories of Pleasure and of Pain)》(1485-1487 年、クライスト・チャーチ・ピクチャー・ギャラリー蔵、オックスフォード)のイメージを、ほぼそのまま描いている。しかしよりボリュームのある人体になっているのは福沢ならではといえようか。黄と褐色の絵の具の、淀みや溜まりなど偶然うまれる効果を活かした背景は、紙上の雑然とした印象や古色を表現したものでもあり、また70年代末の、色彩を施した背景に線のみで描く試みの延長でもある。 |